陰を緑色で塗ってみよう! 02
空と人物のベースを描く
今回は「GIMPで女性を描く02」です。前回の連載に引き続き、第2回目となります。
では早速、前回の大地レイヤーができた人物Fのファイルを開きます。大地レイヤーがアクティブになっていることを確認し、レイヤーメニュー→新しいレイヤーの追加を選択して空という名前のレイヤーを作成します。このレイヤーをアクティブにして空を描いていきます。間違って下の大地レイヤーに描かないように注意してください。レイヤーパレットで「空」が少し黒っぽくアクティブになっていることを確認しましょう。

前回同様、ブラシツールや消しゴムツールを使い、ブラシの大きさ、硬さ、Force、不透明度などを調整しながら雲や倉庫などを描いていきます。
色の選択は、描画色/背景色の上下を切り替えて、クリックまたはダブルクリックでフローティングパレットを表示させ、目的の色を探します。私はRGBモードよりも、印刷等でよく使うCMYKモードにすることが多いです。RGBモードは青系の色が自然な色にならない場合が多いからです。
陰を緑色で塗るという挑戦
これからさらにこのレイヤーの上に人物を配置して描いていきますので、白い部分を残して画面全体が暗くならないように、息抜きができるような空間を創ることを意識しながら描きましょう。
大体こんな感じと納得できたら保存し、現在のレイヤーがアクティブになった状態でメニューから新しいレイヤーを追加し、肌という名前を付けます。

このレイヤーに人物の肌を描いていきましょう。この上に陰や明るい部分も描くことを考えて、肌の中間色を選びます。この上のレイヤーで髪や洋服も描いていくので、上から塗り重ねられることを考慮し、全体の配置や構図を考えながら、アバウトに塗ったり消しゴムツールで形を整えたりしてください。
現在の肌レイヤーの上に新しいレイヤーを追加し、「髪と服」と名付けます。ここでも暗い部分と明るい部分を描くことを考え、髪の中間色を選択します。全体の構図を決めるつもりで塗ったり消したりしましょう。
次に髪の暗い部分を描きます。さらに明るい部分も描いていきます。ブラシを小さめに設定するのがコツです。髪の部分が細かくて描きづらい場合は、暗・中・明とレイヤーを3つに分割して描いても良いでしょう。ただし、レイヤーが多くなりすぎないように常に確認しながら描いてください。こまめな保存も忘れずに!
顔や首の暗い部分を描くため、新しいレイヤーを追加し、肌暗という名前をつけます。

この画像は少し気持ち悪い感じがするかもしれませんが、顔の陰の部分を緑の色で表現するのが今回の私のテーマです。ヴァンドンゲンやキスリングの絵で、人物の陰影が緑に塗られているのを見て感心したことがあり、いつか私も挑戦してみたいと思っていました。今回は、彼らの真似ではない新しい表現に挑戦してみようと思ったのです。
少し突拍子もない色ですが、違和感なく描けそうな緑色を選択し、どんどん陰影の部分を描いていきます。特に顎の下の部分は、さらに暗い色を重ねて塗っていきます。
パーツを描き込む
緑の陰影の部分に少し違和感がありますが、気にせずに描き進めます。明るい部分を描くことで、少し立体的に見えてきたような気がします。
新しいレイヤーを追加し、「目」というレイヤーに目を描きます。

非常に小さいパーツで描きにくいので、表示サイズを拡大しましょう。メニュー→表示→表示倍率→400%を選びます。

下と右にあるスクロールバーを使って描きやすい位置に表示させます。または、ウィンドウの下部にある現在の倍率の数字を直接入力して表示させることもできます。
新しいレイヤーを追加し「鼻」を描きます。次に、また新しいレイヤーを追加し「唇」という名前を付けて描きます。

同じ要領で「眉」も描きます。

表示倍率を100%にして全体を見てみましょう。

背景の空に少し赤味が欲しいと感じたので、一番上のレイヤーの上に新しいレイヤーを追加し「空ピンク」と名付けます。そして、レイヤーパレットで「空ピンク」レイヤーをドラッグして「空」レイヤーのすぐ上に配置します。ここに修正したい赤味を加えていきます。

同様に、女性の頬の部分にも赤味が欲しいので、肌レイヤーの上に新しいレイヤーを追加し、「赤味」という名前にします。ここに頬の赤味を加えましょう。

完成、そして次の課題へ
もう一度全体を見てみます。不満な点も大いにありますが、大体いい感じに仕上がりました。これ以上うまく描ける自信がないので、一応これで完成とします。
最後に保存をしたら、名前を付けてエクスポートを選択して、ホームページ用のファイルとしても保存しておきましょう。

お疲れ様でした。色々と不満はありますが、特に絵全体のテイストとパーツのテイストがちぐはぐな感じで調和が取れていないように感じます。しかし、GIMPで描いてまだ2回目にしては上出来です!
今回はだいぶ苦労しましたが、次の課題が見えてきて、デジ絵を描く意欲がますます湧いてきました。それでは、また次の記事でお会いしましょう。
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